司法試験受験生・司法修習生の就職活動①〜総論 ※旧ブログ記事転載

1 本稿の趣旨

今年(平成26年)の司法試験を受験されたみなさん,本当にお疲れ様でした。

長い間懸命に受験勉強に励んできたこと,5日間にも及ぶハードな試験を乗り越えたことについて,まずはどうぞ自分を褒めてあげてください。よく頑張りました。

 
さて,大イベントが終わり,合否のことはひとまず忘れて,ゆっくり休みたい・遊びたいという気持ちもあることでしょう。ただ,その一方でみなさん気になっていることもあるのではないでしょうか。今この記事を読んでいることが,その証左でしょう(笑)。

 

 そう,就職活動です。

 

ここ数年,司法修習生・新人弁護士の就職難が叫ばれています。就職難の具体例(「即独」「軒弁」「未登録者」など)を長々と述べることはしませんが,現在修習生である自分の体感としても厳しい状況に間違いはないようです。

 

就職活動については,ぼくもそれなりに落とされましたし,焦りましたし,悩みました。しかし他方では,学ぶことも本当に多く,自分のやりたいことや目標を今一度見直すきっかけにもなりました。

そこで,今から就職活動をされるみなさんに少しでも情報を提供できればと思い,司法試験受験生(合格前)・司法修習生(合格後)の就職活動について記事を書いてみたいと思います。

 
ぼく自身の拙い経験が中心になるため,情報の正確性は保証できませんが,気楽にお読みいただければと思います。
 

2 私の就職活動の経緯・結果

就職活動についてはいろいろとありましたが,ぼくは法律事務所から2つ,一般企業から2つの内定をいただくことができました。自分で言うのも何ですが,大規模事務所から小規模事務所・個人事務所,一般企業まで比較的幅広く見て回ったのではないかと思います。

また,決して100%自分の思い通りにいったわけではありませんが,結果的には落ち着くべきところに落ち着いたのかなとも思っています(まだ働いていないのであれですが…(笑))。

 
その経緯はだいたいこんな感じでした。

 

 【5月】

 司法試験終了
 大阪大手事務所にサマクラ応募・面接
 東京5大事務所等の個別訪問に応募

 【6月】 

 東京5大事務所等の個別訪問(内定には至らず)

 【7月】

 大阪大手事務所にてサマクラ(内定には至らず)
 大阪企業法務系事務所にてサマクラ(内定には至らず)

 【8月】 

 大阪大手事務所にてサマクラ(内定には至らず)
 その他ちょくちょくと事務所説明会や面接など

 【9月】

 特に就活関係のイベントはなし
 合格発表後,複数の事務所に応募・面接

 【10月】

 東京三弁護士会合同就職説明会に参加し,インハウスにも興味を持つ
 修習地が地元に決定
 その他ちょくちょくと面接や説明会など

 【11月】 

 企業法務系法律事務所から内定
 合同説明会で興味を持った企業に応募・面接

 【12月】

 一般企業2社(総合商社・通信)から内定
 一般民事系法律事務所から内定

 【1月】

 最終的に行くところを決め,就職活動終了

 

3 本稿の構成について

以下の記事では,まず「総論」として,提出書類(エントリーシート等)の書き方や面接のポイント等,事務所の規模や専門分野にかかわらず共通する点について解説します。その後「各論」として,事務所の規模・専門分野や募集形態に応じた個別の留意点を述べていきたいと思います。